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コロナ禍の影響がようやく沈静化、奈良公…

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 コロナ禍の影響がようやく沈静化、奈良公園にも以前のにぎわいが戻って来た。そんな中で県は改めて奈良のシカ保護に向け啓発を強めている。

 

 今回新たに作られたのがエサに関するルール。条例の施行規則で鹿せんべい以外のエサは禁止されているが、守られていないケースも多い。

 

 お菓子など人の食べ物はシカの健康を損ねる恐れがある。消化しづらい紙も同じ。また野菜くずなどもシカが味を覚えると周辺の農業被害につながる懸念があり与えてはいけない。

 

 まず確認したいのは奈良のシカが野生動物だという点。県の最新調査でも観光客の約2割は野生ではないと回答している事実は見逃せない。

 

 ドングリも寄生虫が公園内の生態系を乱す危険があり、外部からの持ち込みは厳禁。園内で拾って少し与える程度は良いようだがドングリはすべてOKと安易に考えてはいけない。

 

 シカと人の歴史的な共生が科学的に検証され注目を集めたが、今後も同じ関係が続くとは限らない。過去にない観光客の増加も見据え、持続可能な関係を築くには確かな知恵とルールが必要に違いない。(松)

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