各地の桜は満開の時を迎えつつあり、花見…
各地の桜は満開の時を迎えつつあり、花見を楽しむ人たちの姿が多く見られる。話題の一つは「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」ではなかろうか。
漫画のような「ありえへん」展開に、野球ファンは熱狂。さらに今まで野球をよく知らない、関心の薄かった世代まで興味をもってもらえたことは、野球人口の減少に危機感を抱く関係者には朗報だろう。
正直に言うと、準決勝のメキシコ戦はリードされ、中盤では停滞ムードになり「これで終わりかな」と思った。劇的なサヨナラ勝ちに「最後まであきらめてはいけない」ということをしみじみと教えられた。
チェコの選手たちと佐々木朗希投手の“交流”など、球場外の話題も胸を熱くした。自然発生的な一つの“民間外交”―そこには相手を気遣い、尊敬する姿勢があった。
自分のことは後回しにして、若手投手陣に大リーガーに立ち向かう心意気と投球技術を伝授したダルビッシュ有投手。かつてのイチローさんの姿を垣間見た。
五條出身の岡本和真選手の2発も効果的だった。感動の余韻が、なかなか消えない。(恵)