ヒマワリ畑には兵士や捕虜が埋まっている…
ヒマワリ畑には兵士や捕虜が埋まっている―。第2次世界大戦で引き裂かれたイタリア人夫婦を描いた映画「ひまわり」。有名なヒマワリ畑のシーンはウクライナで撮影された。
ロシアによる同国への軍事侵攻が続く中、この名作が再び注目を集める。日本公開50周年を記念して作られた修復版が全国各地で再上映されている。
テレビなどで同国の悲惨な映像を見て、多くの人が映画が描く悲劇との共通性を感じたのだろう。ヒマワリの花は同国の平和と反戦を願う象徴となった。
先月、奈良市内であった映像作家・保山耕一さんの作品上映会でもヒマワリの映像を流し平和を祈った。保山さんは当初、映像に合わせて映画「ひまわり」の音楽を流すつもりだったが、「あまりに悲しすぎる」。
代わりに選んだのがマイケル・ジャクソンの「ヒール・ザ・ワールド」だった。「子どもたちのために少しでいいから今より良い世界にしよう」と願う歌だ。
「今は悲しむ時ではなく、世界を変えるため希望を持つ時」と保山さん。私たちは無力だが、ウクライナの人々に思いを寄せることはできる。(法)