県内公立高校の一般選抜試験も終わり、入…
県内公立高校の一般選抜試験も終わり、入試シーズンが終盤を迎えている。結果についてはさまざまな思いがあることだろう。
人生は思い通りにならないもの、とはよく耳にする人生訓の一つだ。捉え方はいろいろだが、そう達観してしまえば少々の失敗ではくじけず、前向きに生きていけるとも解釈できる。
ある作家は第一志望ではない大学、企業に進んだものの、かえって本と親しむ機会が増えて作家の道につながったとか。人の世は分からない。
もちろん、それだけが要因ではなかろう。だが就学、就職先が思い通りでなくても腐らず、自分の居場所、熱中することを見つけて前向きに過ごした結果ではある。
学校や社会で充実した日々を過ごしている人、一区切り終えた人らは同じような思いを抱いているのでは。進んだ場所ではなく、そこで何をするかの方が大事ということを。
ずいぶん説教臭いのは、この時期のこととお許しいただきたい。存在自体がまぶしい盛りの若者たちを見ていると、輝きを堅持してほしくて、少し先を生きてきたおやじは余計な口出しをしてしまうのだ。(智)