国原譜

比叡山延暦寺で4日、来年没後1200年…

 比叡山延暦寺で4日、来年没後1200年を迎える天台宗開祖・最澄の大遠忌の法要が営まれた。唐から密教を持ち帰り日本仏教に大きな影響を与えた最澄は、若き日に奈良市の大安寺で学んだ。

 当時の大安寺は1000人近い僧が学ぶ総合大学の役割も担った国家筆頭の官寺。高さ70メートルの東西両塔がそびえる広大な寺域を誇ったが、次第に衰退し現在は最盛期の約25分の1になってしまった。

 同寺は今、奈良時代の伽藍(がらん)をCGで復元するプロジェクトを進めている。発掘調査や史料を参考に専門家の助言も受けながら、建物の配置や大きさ、形状を再現する。

 CGには「歩行」と「飛行」の二つのモードを設定。ゲームコントローラーを使って歩き回ったり飛行したりして、往時の伽藍を体感できるという。

 10月末ごろにはクラウドファンディングで広く支援を募る予定。CGの完成は来年3月末の予定で、境内の宝物殿内で公開する計画だ。

 最澄は大安寺の「塔院」で天台の教えの中心「法華経」を講義。奇しくもその高僧の記念すべき年に往時の寺の姿が蘇る。(法)

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