国原譜

6月になると頭に浮かぶのは梅雨と父の日…

 6月になると頭に浮かぶのは梅雨と父の日。父親が存命中は、毎年何がしかのことをしていたと思う。

 ただ各種調査などからは、近年は母の日ほどには意識されていないようだ。先日も通販で両日のギフトを扱う奈良市のかまぼこ店の代表から、こんな話をうかがった。

 母の日に関する注文は1カ月ほど前から入るが、父の日は数日前から当日の申し込みが少なくない。このため父の日から1週間ほどは、引き続き注文を受け付けていると。

 何が違いを生むのかはよく分からない。ふだんは寡黙で、ここぞという時きつく叱り、諭すといったスタイルが認められにくくなったのも理由だろうか。

 距離を置きすぎると育児放棄を疑われ、言葉であっても厳しく接し過ぎると虐待やモラルハラスメントが問われる時代。父親の存在感の示し方はより難しくなっている。

 自身最後の父の日の贈り物は、大リーグのボルティモア・オリオールズの野球帽だった。少々かわいいとも思ったが、よく着用し、周囲に自慢してくれていたようだ。お父さんの笑顔が今月、そこここで見られるのを願っている。(智)

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