地域別男女の格差

国原譜

ユネスコの諮問機関が北海道や北東北の縄…

 ユネスコの諮問機関が北海道や北東北の縄文遺跡群を世界遺産に登録するよう勧告した。これまでの例から勧告は事実上の内定で、地元の喜びは大きい。

 大規模な集落跡として知られる三内丸山遺跡や祭祀(し)遺構の大湯環状列石が含まれ、国内の文化財の豊富さに改めて驚かされる。

 縄文時代の列石遺構が県内でも発見されていることをご存知だろうか。大滝ダムの建設に伴って発見された川上村の宮の平遺跡では、弧を描くように配された石や棒のように立てた石が見つかった。

 墓とみられる石もあり、長年にわたってこの場所で何らかの祭祀が行われた様子が見えてくる。赤く塗られた土器も注目された。

 住居跡や土器に加え、網に付けたとみられる石の重りも500点近く出土、魚や獣を捕りながら吉野川沿いを移動し、暮らしていたことが分かるという。

 宮の平遺跡は吉野川に沿った段丘上にあり、大湯川沿岸の台地に営まれた大湯環状列石と共通する。秋田県は、はるか山の向こうだが、川の恵みは同じ。世界遺産のニュースに、縄文びとの暮らしを思い浮かべた。(増)

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