国原譜

「勢いよく燃えている火事の写真」。被災…

 「勢いよく燃えている火事の写真」。被災者には誠に申し訳ないのだが、撮れたら記者の勲章であった。いかに火事現場に早く到着するか各社で競いあった。

 警察から新聞社に火事の連絡があってからでは、すでに消えている場合が多い。ある先輩はサイレンを鳴らしている消防車の後を車で追いかけたと自慢していたが、いささか危険ではある。

 今は現場到着が遅くてもいいじゃないか、と若手記者。「火事現場にいる近所の人が、携帯電話やスマートフォンのカメラで火事を撮っているのを探せばいい」とか。

 そういえば、新聞やテレビで読者、視聴者提供の事故の写真、動画を見る機会が多くなった。携帯・スマホの普及は、こんなところにも影響している。

 インターネットで誰でも情報発信できる。速報性でテレビに遅れをとってきた新聞だが、テレビでさえ速報性で、素人の後塵を拝してきている。

 ライバルは不特定多数。とすれば、新聞の報道とは何に重きを置かなければならないのか。正確性、信頼性、社会性。より磨きぬかなければならない。(栄)

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