奈良県香芝市会の写真撮影不許可巡り新聞労連、川田議長に抗議声明

日本新聞労働組合連合(=新聞労連・東京都)と奈良新聞労働組合は19日、議会運営が恣意(しい)的だとして不信任決議を受けた奈良県香芝市議会の川田裕議長が、奈良新聞のみ議場の写真撮影を不許可とした問題を「看過できない」とし、抗議声明を発表した。
声明では、川田議長が、奈良新聞の報道を「偏向報道」として記者の撮影を制止し、「許可していない写真を使ったら訴える」と脅迫めいた表現で圧力をかけたと問題視。「公権力行使に携わる人が、市民の知る権利に奉仕する報道機関に、事実無根の理由で一方的に撮影を禁止するのは看過できない」とし、二度と同様の事態を起こさぬよう求めた。声明文は、新聞労連ホームページ(https://shimbunroren.or.jp/)に掲載。同日付で川田議長宛てにメールし、郵送でも文書を発送した。
新聞労連の西村誠・中央執行委員長(48)=共同通信労働組合=は「納得できない理由で特定の社に撮影させないと判断したことは、市民の損害になっている。許されないこと」。奈良新聞労組の松本裕行・執行委員長(67)は「奈良新聞だけの問題ではない。公権力による言論の自由の侵害」とそれぞれ語った。