「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産の推薦候補に 喜びに沸く明日香 「村にとって大事な一歩」
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「飛鳥・藤原の宮都」が本年度の世界文化遺産の国内推薦候補に決まった9日、宮殿跡や墳墓など対象となる構成資産を多く抱える明日香村では、村役場に垂れ幕が掲げられ、森川裕一村長や職員らが喜びを分かち合った。
国内推薦候補になったことを祝う垂れ幕は長さ2.5メートル。決定報告を受け、牽牛子塚古墳をイメージした八角形の吹き抜け2階から役場玄関ホールにぶら下げられると、集まった職員らが拍手で喜んだ。
森川村長は「長い時間がかかったが、村にとって大事な世界遺産登録への第一歩が始まり、うれしく思う。地域を守り続ける村民、市民や登録推進協議会の皆さまにお礼を申し上げ、2年後の登録や未来の飛鳥地方づくりに取り組めるよう共に頑張りたい」と述べた。
また、村文化財課の小池香津江課長は「正直、ほっとしているが、まだ国内推薦の候補というだけ。これからの正式候補や(ユネスコへの)推薦後も審議の中でいろいろな対応が必要になると思うので気を引き締めていきたい」と話した。
一方、藤原宮跡などが構成資産となっている橿原市観光協会の松井昌宏事務局長は「ようやく前に進んだ。観光ボランティアガイドの増員や周遊ルートの設定など登録を見据えた取り組みを進行中で、この日を弾みに多くの人の興味を引くような企画を考案していきたい」と話した。