「湯ったりほっこり協定」 奈良県の吉野町、東吉野村、川上村が公共温泉を相互利用、にぎわい創出
関連ワード:

奈良県吉野町と東吉野村、川上村は13日、「湯ったりほっこり地域間交流協定」を締結した。3町村にある公設温泉4施設の相互利用を促進し、過疎地域のにぎわいにつなげる。
隣接する3町村は約40年前から消防行政の共同事務に取り組み、その後、ごみ処理や公設老人福祉施設の運営も実施。地域間交流協定の締結式は吉野町上市の町中央公民館で3首長が調印した。
吉野広域行政組合管理者の中井章太・吉野町長は「地域の恵まれた資源を有効に利用して人の交流を深めたい」と話し、地域交通などの課題解決に向けても意欲を示した。
温泉施設の入湯料金は各町村で異なるが、今回の協定締結で、9月1日以降、3町村の住民はそれぞれの施設が設定する町村民料金や割引料金で利用できる。
中荘温泉(吉野町)=中学生~59歳400円、60歳以上200円▽やはた温泉・たかすみ温泉(東吉野村)=中学生以上400円▽杉の湯(川上村)=中学生以上350円―。それぞれ子ども料金あり。
中荘温泉は飛鳥~奈良時代に離宮があったとされる宮滝遺跡に近く、中井町長は「盟約の地・吉野の不老長寿の温泉で健康増進を」とPR。
東吉野村の水本実村長は「やはた温泉は大きくないがゆったり過ごせて体がよく温まる。たかすみ温泉は露天風呂も人気」と山あいの景観も推し。
川上村の杉の湯は冷泉だが湯量が豊富。泉谷隆夫村長は「リピーターも多く、長く親しまれている温泉です」と話した。