OSK日本歌劇団 トップコンビ楊&舞美 - 新橋演舞場ラストステージ開幕
東京都中央区の新橋演舞場で7日、OSK日本歌劇団による「レビュー夏のおどり」が開幕した。同公演は4月の大阪松竹座、7月の京都南座と上演してきたトップスター楊琳(やん・りん)と娘役トップスター舞美りら(まいみ・りら)退団公演のグランドフィナーレ。ファンから親しみを込め、『やんりら』と呼ばれるトップコンビは11日の千秋楽をもって歌劇の舞台を卒業する。
「レビュー夏のおどり」は大阪松竹座で上演した「レビュー春のおどり」をさらにバージョンアップした和洋のレビュー2本立て。
第1部の和物レビュー「春楊桜錦絵(ヤナギニハナハルノニシキエ)」(山村友五郎構成・演出)は元禄若衆の華やかな幕開きからOSK得意の民謡メドレー、男役の美学が詰まった殺陣(たて)、娘役が二舞扇で優雅に舞う場面など見どころたっぷり。民謡メドレーの『河内音頭』では、新バージョンの粋な歌詞の披露もあり、楊と舞美の『深川マンボ』がますます冴える。
第2部は洋舞レビュー「BAILA BAILA BAILA (バイラ・バイラ・バイラ)」(荻田浩一構成・演出)。情熱的なラテンのオープニングは楊のソロダンスから始まり、テーマソングに乗せた群舞へとつなぐ印象的な構成。トップスター楊のルーツである中国の宮廷を舞台にした「柳下佳人」や「東京ブキウギ交響曲」など、すべての場面で、出演者ひとりひとりの表現が深まり、再演ならではの魅力を発散している。
初日の終盤、舞台上であいさつした楊は「11日の千秋楽まで、『夏のおどりカンパニー』全員で心を込めて上演してまいります。ぜひ、何度でも足をお運びください」と呼びかけた。
ちなみに7日は楊の誕生日。初日の終演後に行われた楊と舞美によるアフタートークでは、観客全員があらかじめ客席に配られていた赤と白の紙をそれぞれ掲げ、大きなハートを贈るサプライズ企画があった。
アフタートークの司会を務めた椿りょう(つばき・りょう)に「後ろを向いていてください」と言われて戸惑う楊と舞美。再び椿の合図で振り向いた瞬間、目に飛び込んできた光景に楊は「ありがとうございます!」と何度も叫んで感謝。舞美も「なんて素敵な光景!」と感動していた。
舞台装置の階段上から、巨大なハートを背にした楊と舞美を撮影した画像は、OSKの公式Xなどに投稿されている。
~~OSK日本歌劇団「レビュー夏のおどり」~~
11日まで。午前の部=11時30分開演、午後の部=16時開演。9日は午前の部のみ。9日午前の部終演後、出演者によるアフタートーク開催。11日の両公演終演後、さよならショーを上演。
※11日は両公演とも完売。S席1万円、A席5500円。
チケットホン松竹=電話03(6745)0888、チケットWeb松竹=https://www1.ticket-web-shochiku.com/t/で受け付け中。