奈良県王寺町産オリーブオイル「大和のしずく」 国際コンテストで金銀賞 味のバランス評価
昨秋、商品化された奈良県王寺町産オリーブオイル「大和のしずくエキストラバージンオリーブオイル」が、国際オリーブオイルコンテスト「Olive Japan2024」で金賞と銀賞に輝いた。オリーブのピクアル種のみを使った金賞のオイルはふるさと納税(1万3千円)の返礼品として楽しめるほか、数種ブレンドした銀賞のオイルは「雪丸Cafeポエム」(リーベル王寺内)などで購入できる。
金賞のオイルは審査で「青リンゴや甘いトマト、ワサビやイチジクの葉の緑の香り。こってりした甘さと控えめな苦さ辛さのバランスが美味」と評価。銀賞のオイルは「シナモンやミントの香り。キャンディーのような甘さと適度な苦みで、後味はひり辛い」と評された。
同コンテストでは、国内外から出品された全766品中、最優秀賞8品、特別ソムリエ金賞10品に次ぎ、金賞318品、銀賞207品が受賞した。
オリーブオイルは町内の事業所「ヤマトファーム」(畠田8丁目)が生産。雨が少なく、オリーブ産地の小豆島と似た王寺町の気候に着目した池田興仁代表(66)が、2014年から私有地に苗木を植え始め、現在は町有地を含む農園8カ所で計約1400本を栽培。昨年10月に搾油工場をオープンした。福祉作業所が実の収穫、大阪産業大の学生が商品のラベルデザインを担い、町有地の美観保全、町の特産品開発など、地域活性化に貢献している。
出品した2品が受賞し、池田代表は「賞が取れると思っていなかった」と驚きの表情。高品質なイタリア産オイルと名を連ねることに「プレッシャー」を感じながらも、「おいしいオイルを絞りたい」と話した。