赤字決算は回避へ - バンビシャス奈良
赤字によるB3降格の危機にあったバンビシャス奈良だったが、3月27日に黒字化に目途が立ったことがチームから発表された。
ここまでの状況を振り返ると、2月末の時点で4000万円の赤字決算になることがほぼ確定的となった。そうなると3期連続で赤字を出すことになりBリーグの規定によりB2ライセンスの不交付が決まる。ここで問題となるのは、例年と違い今シーズンの結果で、2026―27シーズンから始まる新リーグ参入への審査が行われるという点だ。来シーズンB2ライセンスを取得していないと、新リーグで最も参加チームが多いと予想される「Bリーグ・ワン」参入がほぼ絶望的になる状況に陥っていた。
例えば今シーズンすでにB3降格が決まった新潟アルビレックスBBはB2ライセンスを交付されているため「Bリーグ・ワン」に参入できる可能性が高い。B3リーグではほかに、昨シーズン降格した香川ファイブアローズなど9チームが同ライセンスを取得している。Bリーグ開幕から8シーズン、B2で踏ん張り続けたバンビシャスがこの最悪のタイミングで降格してしまうことは何としても避けたいところだ。
チームの加藤真治代表は「経営者として頭を下げるのが恥ずかしいと言っていられる状況ではない」と、相当の覚悟を持って金策に走った。
不足した4000万円は、厳しい批判の声を受けながらもパートナー企業へ追加協賛を求め手当てした。加えて個人からのクラウドファンディングでは3月26日の締め切り時点で、609人から877万円の支援が集まった。
3月19日にBリーグ理事会が開かれ、バンビシャスへのB2ライセンス交付は「継続審議」として今月下旬に行われる第2回判定に持ち越された。無事ライセンスが交付されることを待ちたい。