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音羽山観音寺後藤住職の花だより - 赤いスミレ編 2023年12月上旬

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スミレを見る住職

 冬でも元気な花の一つにスミレがあります。寒くても日が当たるところで花を咲かせていました。山野草のスミレは昔からそこに生えているものやいただいたものもあります。「赤いスミレもあるのよ」と住職。観音寺に咲くスミレにちょっとしたミステリアスなできことがありました。

 

 

紫色の予想が紅色に 花が咲かないスミレも

 

 「ヒゴスミレはいただきもの。エイザンスミレは自生してたの。エイザンスミレは私がここに来て初めて見たかも。ヒゴスミレは白い花でギザギザの葉が特徴なの。エイザンスミレは薄紫色の花で粗いギザギザの葉なのよ」

 

 そのエイザンスミレに赤い花が咲いたというのです。

 

 「スミレじゃないは花の鉢をいただいたときに、同じ鉢から赤い花が咲くスミレが出てきたの。葉はエイザンスミレの形でね。だからベニイロエイザンスミレって言うのかしら?」

 

紅色のスミレ

 

 山野草のスミレは自然交配もあるらしく、自然交配した花は別の名前になるそうです。また園芸種として人工的に交配した山野草のスミレも別の名前を付けられています。記者が調べると園芸種のベニバナナンザンスミレが一番近い花の色をしています。野草の山野草であればベニイロエイザンスミレで間違いないようです。

 

 「赤いスミレばかりを集めて1つの鉢に植えたらとてもかわいいじゃない?でもそんな暇がなくて、あちこちで花を咲かせているわ」

 

 スミレは冬から春に向かって咲くそうです。このベニイロエイザンスミレが一番早く咲くスミレなのだとか。

 

 「スミレの中にも花を咲かせるのもあれば、花を咲かせず種だけできるのもあるの。これなんか花を咲かせてないのよ」

 

 種が落ちた殻を指さします。

 

種が落ちたスミレを指さす

 

 「ここだけでなく、あちこちにそんなスミレがあるの」

 

 閉鎖花というそうです。住職の庭はさまざまな花が勢力を伸ばし、我先に花を咲かせよう種を残そうと、スペース争いしています。スミレが最強かもしれません。

 

【音羽山観音寺からお知らせ】

2024月1月18日~2月29日まで冬季休業のため閉門します。(2月17日の御縁日は開門します)

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。

2024年3月1日より火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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