神の使い「奈良の鹿」が美しい銅像に 春日大社の二之鳥居前で除幕
おん祭の歴代「日使」奉仕者が奉納
奈良市春日野町の春日大社で、神の使いとされる奈良の鹿を表現した「神鹿(しんろく)像」が、春日若宮おん祭の歴代日使(ひのつかい)奉仕者によって奉納され、16日、除幕清払式が営まれた。
春日大社と奈良の鹿の関わりをあらためて知ってもらうため、昨年の春日若宮式年造替を記念して製作。参拝者が最も通る二之鳥居前に設置された。
神鹿像は、神鹿が春日の地に降り立った伝説を背景に描かれた「春日鹿曼荼羅」を参考に製作。神鹿の鞍から伸びる榊(さかき)に神鏡を掲げたデザインとなっている。台座を含めた高さは3メートル、重さ1トンの青銅製で、像本体は大谷相模鋳造所(大阪市)が鋳造、台座は石工の左野勝司さんが製作した。
この日は歴代日使を務めた関西経済界の経営者9人が参列。花山院弘匡宮司とともに除幕式を行った。花山院宮司は「この像を見て奈良の鹿が大切にされている理由を多くの人に知ってもらいたい」と話した。