千田川親方と「フードバンク奈良」に奈良新聞文化賞
文化、芸術、スポーツなど、県内の各分野で活躍する個人・団体を表彰する奈良新聞文化賞の本年度の受賞者に、2020年の大相撲初場所で優勝し、先月、現役を引退した千田川親方(元幕内・徳勝龍)と、こども食堂や福祉施設の支援に取り組む「フードバンク奈良」(平川理恵代表理事)が選ばれた。
千田川親方は県出身。橿原市立光陽中学校から高知・明徳義塾高、近大に進み、09年に初土俵を踏んだ。13年に新入幕を果たし、突き、押しと左四つを得意とした。20年の初場所は1敗で千秋楽を迎え、大関貴景勝を寄り切って初優勝を決めた。
先月12日に現役引退と年寄「千田川」の襲名を発表した。
「フードバンクなら」は17年に任意団体として発足し、20年にNPO法人となった。斑鳩町に事務局を置き、企業や自治会などから寄贈された食品を、支援を必要とする団体や福祉施設、ひとり親家庭などに届ける活動を展開している。
コロナ禍で生活の厳しい家庭が増える中、活動の意義と期待が高まっている。