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美匠(橿原市)中西あざみ社長(45) 解体・撤去や許可申請 遺骨や棹石の永代供養 - トップに聞く(3)

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「墓じまいは新しい供養の形」と語る中西社長=橿原市小房町の美匠お客様サポートセンター

 故人や先祖をしのぶよりどころとなるお墓。ただ近年では、少子高齢化や核家族化を背景に、墓の維持に悩む人も多い。そこで増えているのが、今ある墓を整理する「墓じまい」。奈良県橿原市川西町に本社を置く「美匠」は、墓の解体・撤去から各種手続き、墓じまい後の供養まで、トータルでサポートする。中西あざみ社長(45)は「墓じまいは新しい供養の形。お墓の形はなくなっても、お客さまの心に残る仕事をさせていただく」と話す。

 

 墓じまいは、今ある墓を解体・撤去して更地に戻し、寺や墓地の管理者に使用権を返還する。解体前に取り出した遺骨は永代供養(納骨堂など)や散骨、手元供養などの方法で供養することになる。

 

 中西社長によると、遺族の高齢化や居住地が遠方、承継者がいないなどの理由から、墓じまいする人が増加。墓に対する価値観の変化や寺との関係の希薄化、納骨先の多様化なども背景にあるという。

 

 同社は橿原市出身の中西社長が2003年に創業。それまでダンプの運転手をしていたが、知人の石材店社長から「撤去した墓石の処分に困っている」と相談を受けたのをきっかけに、転業を決意した。

 

 関西のほか、東海、中国・四国、北陸、関東などが対応エリアで、実績を重ねてきた。「〇〇家」などの彫刻が施された棹石(さおいし)の「無料永代供養サービス」で他社との差別化を図る。墓じまい後の棹石は、三重県熊野市の経王寺安置所で永代供養、棹石以外の台石や巻石は、砂利として再利用するためにリサイクル処理を施す。

 

 墓じまいに必要な改葬許可申請などの各種手続きもサポート。取り出した遺骨の供養方法も相談を受け付けている。

 

 中西社長は「現在のお墓の扱いに困っている人にとって、墓じまいはご先祖さまを末永く供養していくはじめの一歩。どんな相談でも心を込めて対応させていただく」と語る。

 

 中西社長が会社経営で大切にしているのが「人は宝」という考え。従業員の能力向上に力を入れ、福利厚生も充実させてきた。人材確保や業界イメージ向上のため、SNSを活用した情報発信も行っている。業績拡大に向け、関東に支店、各エリアに協力店を増やしていく方針。「安心価格で後悔しない墓じまいを全力でサポートしていく」と力を込める。(加藤浩司)

 

 

 

美匠

奈良県橿原市川西町928―15

電話:0744(27)0014

お客様サポートセンター

フリーダイヤル:(0120)145139

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