中小企業基盤整備機構(東京都、豊永厚志理事長)は13日、奈良県斑鳩町の不動産業「斑鳩産業」の井上雅仁社長に功労感謝状を贈り、「中小企業応援士」を委嘱した。「中小企業応援士」は同機構とともにさまざまな課題を抱える地域の中小企業・小規模事業者への経営支援を行う。

　功労感謝状の贈呈は地域経済の活性化へ向けた政策実施機関の同機構が2019年から実施。中小企業・小規模事業者の活躍や地域の発展に寄与した各地の経営者に贈られ、23年度は42人が受賞した。県内では2人目。

　20年に商標登録を取得した「中小企業応援士」の任期は2年間。経営支援のほか、セミナーや意見交換会などへの出席やメディアを通じて情報発信に努める。

　同機構近畿本部の中島康明本部長は「中小企業施策に精通した方々がモデル事例となり、官民連携で地域経済が発展していけば」と期待を込めた。井上社長は「中小企業は少しのきっかけや工夫で大きく変わる。観光振興のためにも力になりたい」と話した。