音羽山観音寺 後藤住職の花だより - 鉢はいっぱいいっぱい編 2023年春
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冬の間に枯れた植物は茎の上部分を刈り取っておきます。「これは何のプランターだったっけ~」と住職が首をかしげます。残しておいた茎の部分は冬の間に腐り、簡単に手で引き抜くことができます。住職の庭の花はほとんどが宿根草。引き抜いた部分の下から新芽が育っていました。
踏まれてかわいそう そのため鉢が満杯に
芽を見ながらしばらく考えていた住職。
「ああ、これはキキョウだわ。思い出したわ」
キキョウの芽の横に違う植物の芽が出ています。
「これは青じそね。きっと種が飛んできたのね」
キキョウと青じそとどちらが大事なのでしょう。
「それはキキョウが優先ね。でも青じそも欲しいし、他のプランターで育てようかしら」
住職は通路に生えたサクラソウをプランターの隙間に移植していきます。
「空いたところを見つけたら、植え替えちゃうの。だって通路だと踏まれちゃってかわいそうでしょ」
それが原因かもしれません。ある1つの鉢がヤマトトウキ、オニユリ、ヒナゲシ、クリスマスローズで満員でした。
これもいっぱいになってしまった鉢
トウキはここに入れましょう
「クリスマスローズは別のところに移動するわ。ヤマトトウキはどうしようかな~ そういえばオニユリはね、幹に虫が入って死にかけたのよ。花は咲かせてくれたけど」
話が脱線してしまいました。
「ササユリもプランターに植えてるんだけど、去年つぼみを付けたときに引っかけたのよ。花の部分が折れちゃってすごく残念なことになったの。でも軸が折れたわけじゃないから今年も芽が出て来ると思うわ」
そのササユリの鉢はどこなのでしょうか。ササユリもきっと他の植物に圧迫されながら、鉢で芽を出そうと戦っているのかもしれません。
「本当は植え替えるより勝手に生えて花が咲いた方が元気なのよね」と住職
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。
17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門