「一般人目線」で訴え 羽多野貴至候補(43)=無新= - 奈良県知事選候補者プロフィル(6)

3月中旬に和歌山県串本町で趣味のソロキャンプをし、奈良に帰ってきて、非日常から現実社会に引き戻されたときに「このままいろいろな問題を放っておいて大丈夫か。住みにくい世の中になりつつあるが、それが加速していくのではないか。放っておけない」との思いが湧きあがり、知事選への立候補を決めた。
高校卒業後、産業機械のエンジニアや製造会社員として働いてきた。妻、長男の3人家族で、子どもを持つときに「いまの年収では子どもの数は1人が限界」と感じた経験があり、少子化に対応するには子育ての負担軽減を図る必要性を身をもって感じた。
また、物価が高騰する中、賃金は上がらず、生活が上向いていかない。買い物に困っている高齢者から助けを求められたこともあり、「みんなが、もうちょっと楽に暮らせる社会を実現したい」と力を込める。
今回の挑戦を「一般人の抵抗」と語り、「一般人の目線」で高齢者の交通不便解消、子育て支援、企業誘致、観光の活性化の四つを軸に政策を訴える。
「奈良は何もないと言われるが、すばらしいところ。みんなが誇れるまちにしたい」。奈良への思いは熱い。
趣味はキャンプ。「隔離された世界で一人でじっくり物事を考えられる」のが魅力という。県内のお気に入りスポットは天川村。美しい川を見ているだけで癒される。「ぜひとも守りたい奈良の財産」と語る。
自身の性格は「こつこつ真面目にやり、結果に結びつける。努力を積み重ねるタイプです」と分析する。