音羽山観音寺 後藤住職の花だより - 護摩奉修(ごまほうしゅう)の御供編 2022年年末
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高野山の尼僧学院では護摩修法がありました。そのときに御供のことも学んだそうです。融通念仏宗では護摩修法は習わないそうです。そのため、本山から依頼があり、定期的に護摩奉修の出仕をすることがあります。
※護摩は火を扱う法要。勉強として学ぶときは修法、自ら行うときは奉修といいます。
護摩奉修の御供に アンパンがある訳
音羽山観音寺では第4日曜日に護摩奉修が行われます。大般若のある4月と施餓鬼会(せがきえ)のある8月は護摩奉修は行わないそうです。お寺のお不動さんの護摩奉修は不動堂で行います。お不動さんの御真言(ごしんごん)を唱えます。
また大阪平野にある融通念仏宗本山では毘沙門天(びしゃもんてん)の護摩奉修に出向きます。そのときは毘沙門天の御真言を唱えるそうです。
いつも牛乳をお寺まで運んでくれるウエさんに、住職がたまにアンパンを頼むことがあります。食べるためかと思ったら御供にするそうです。
「飯汁餅果(おんじゅうべいか)。これを御供にして護摩奉修するのよ。飯は洗い米。汁は炊いた小豆に砂糖をかけたものが正式。餅はそのままおもちのこと。果は木になった実を供えるの。ギンナンやバナナが多いかしら」
御下がりのバナナを乾燥して保存
「アンパンは汁ですか」という問いに、「そうなの。本山で互助などの方々に御下がりで持って帰ってもらうのにちょうどよくてね。お不動さんも同じくアンパンにしているの」
お不動さんも毘沙門天もびっくり。御供も現代風に変化するようです。
【お知らせ】
大みそかの除夜の鐘は23時45分~先着順。元旦は9時から開門
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。
17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門