藤ノ木古墳石室内を特別公開 古代史ファン250人熱心に

奈良県斑鳩町法隆寺西2丁目の史跡・藤ノ木古墳(6世紀後半)で12日、秋季石室特別公開が始まった。新型コロナウイルスの影響で同町教育委員会が3年ぶりに実施。通常は非公開の石室内を見ようと、県内外から約250人の古代史ファンらが訪れた。きょう13日も公開されるが、事前申込者のみが参加できる。
感染拡大防止のため、参加者は同町生涯学習課の平田政彦参事から出土した装飾豊かな馬具や刀剣類といった副葬品などについて説明を受けた後、数人ずつ順番に石室内に入って石棺などを見学した。
考古学好きで奈良によく来るという、兵庫県猪名川町の高野博三さん(73)は「石室内に入るのは初めて。どのように石を運び、造られたのかといった古代人の技術力や発掘者の情熱を実感した」と話した。
石室公開は春と秋の年2回実施。次回は来年5月ごろに予定しているという。