川口氏が勇退、新執行委員長に伊藤氏

部落解放同盟奈良県連合会が定期大会
部落解放同盟県連合会の第64回定期大会が27日、奈良市大安寺1丁目の県人権センターで行われた。役員改選で新執行委員長に現書記長の伊藤満氏(66)を選出。昭和57年から40年間にわたって執行委員長を務め、同県連をけん引してきた川口正志県議(88)は勇退し、今後は常任顧問として運動を支える。
定期大会は新型コロナウイルス対策で、通常より少ない約150人の参加で実施。先月の県議会で全国水平社創立100周年を機に執行委員長を勇退する意向を明らかにしていた川口氏は冒頭のあいさつで、水平社宣言の綱領から「われらは人間性の原理に覚醒(かくせい)し、人類最高の完成に向かって突進す」を引き、「100年前の先人の言葉は今日もなお燦然(さんぜん)と輝いている。この思いを踏みにじる行為は今もあるが、みんなで人間の尊さを叫んでいこう」と呼び掛けた。