奈良西養護学校で進む農福連携

知的障害のある児童生徒が学ぶ県立奈良西養護学校(奈良市帝塚山西2丁目、前川裕道校長)で、地域に根ざした農福連携の取り組みが進んでいる。農作物の生育を日々、実感できる農業は達成感が得やすく、多様な農作業の中から一人一人の適性に合った仕事を見つけられるなど、知的障害のある人の就労に適した要素が多いと言われる。全国には、担い手不足に悩む農業と障害者雇用が結びつき、成果を上げた例もある。農福連携は、まずは学校と地域の連携から。子どもたちの可能性を広げる同校の取り組みを取材した。
共に低カリウム大和まなの栽培に取り組む特別支援学校生(手前)と近畿大学農学部の学生
低カリウム大和まなを栽培
近鉄富雄駅からバスで約10分。閑静な住宅街の高台にある同校は、かつて県立富雄高校として使われていた校舎を一部改築して、平成20年に特別支援学校として開校した。