奈良を愛し、振興を考えてくれる若者がい…
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奈良を愛し、振興を考えてくれる若者がいるのを心強く思った。県在住・在学の学生らを対象に、企業の課題解決策の検討を通して起業家精神をはぐくむ奈良市の事業でのことだ。
定員を超える応募に、熱意を尊重して想定の倍ほどを受け入れ。奈良愛あふれる関東の希望者にも門戸を開いた。
テーマは観光で、宿泊と再訪がお題。参加者は「夜間のにぎわい」「周遊」「交流人口拡大」など県観光長年の懸案に果敢に挑み、チームごとに企画を立案。奈良の強みながら手つかずだった歴史、文化財の研究者を生かすプランもあった。
企業関係者や伴走役らは、講評で各企画を高く評価。同時に、計画を事業化して発展させる過程での人との出会い、のちのちの関係性の築き方の大切さも助言した。
確かに企業人からは「あの人に会わなければ成功はなかった」との話をよく聞く。奈良を考えた学生らも、チームメンバーとの共同作業の中で感じたことがあっただろう。
ビジネスに限らず、人とのめぐり合いが前向きな変革を連れてきたりする。春は別れだけでなく、出会いの季節でもある。(智)