能登半島地震と奥能登豪雨で犠牲となった…
能登半島地震と奥能登豪雨で犠牲となった人々の追悼式が1日、石川県で開かれた。遺族代表の小林由紀子さんを支えたのは「地域の方々からの温かい言葉」だった。
父から受け継いだ衣料品店が震災で瓦礫と化し、その父も実家の倒壊で帰らぬ人となった。悲しみの中で店の再建を諦めかけていた時、「大丈夫やったか、無理せんでええよ」「まっとるからね」。一つ一つの言葉が再建への支えとなった。
地域の絆がいかに心強いか、明治、平成と2度の大水害に見舞われた十津川村の前村長、更谷慈禧さんが語っておられた。
2011(平成23)年の紀伊半島大水害では村内の死者・行方不明者は13人に上り、村内各地で集落が孤立、そんな中でも村民は互いに助け合い、里道を修復するなどして復興に向けて歩んだ。
昨年は南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表され、県内でも緊張が高まった。それから半年とたっていないが、万一の備えはどうだろう。
防災は自分の身を守ることからといわれる。被災後は温かい言葉が自然に生まれる地域でありたい。(増)