新聞を広げるとカサカサ、ガサガサと音を…
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新聞を広げるとカサカサ、ガサガサと音を立てる。その音が良いと、先日開かれた県NIE推進協議会の実践報告会で語る先生がいた。
「NIE」はニュースペーパー・イン・エデュケーション(教育に新聞を)の略。県内でも新聞6社と県教育委員会、学校などが推進協議会を組織して活動している。
実践校の一つ、五條小学校は、取りためた新聞を6年生の児童に1部ずつ配り、興味を持った記事を各児童がスクラップ。お薦めポイントを書き添えるなどして交流した。
「カサカサ」は児童が教室で一斉に新聞を広げ、記事を探したり切り抜いたりする音だった。文章を読むのが苦手な児童も得意な児童も、とても楽しそうに新聞に親しんでいたという。
担当の先生はその音に「新聞の良さ」を感じた。小学生には読めない漢字もあるだろうが、気になる記事を懸命に探す様子が目に浮かぶ。
新聞には紙とデジタルにそれぞれ特性があり、NIEでも併用が模索されている。「カサカサ」は社会の扉を開く音。その音が楽しさとなって耳に残れば、デジタルの活用はさらに深まる。 (増)