18日は朝起きるやいなや、テレビ録画再生スイッチを押した。ラグビーW杯の日本対イングランド戦。未明の生放送を見る根性がなかったからだ。

　結果的には12―34と大差がついたものの、後半途中までは1点差に迫るなど、ラグビー発祥の地である強豪イングランドに対して、選手らは根性を見せてくれた。

　ラグビーは身体と身体の肉弾戦が持ち味。運動記者時代に社会人大会をグラウンドに降りて取材。肉と肉とがぶつかり合う「ゴン」という音に驚嘆した記憶がある。

　だからこそ、故意に相手を傷つけないフェアプレーが要求され、「紳士がする野蛮なスポーツ」と評されている。世の中には「野蛮人がする紳士のスポーツ」もあるのだが。

　対戦する両チームのサポーターが交じり合って座っている光景をよく目にする。戦い終われば敵、味方に関係なく健闘をたたえ合う「ノーサイド」精神。一部のスポ―ツファンに見習ってほしい。

　ルールが分かりにくいが、ラグビー観戦をおすすめしたい。老人ホームに入っている母は「エネルギーがもらえる」とテレビにかじりついている。(栄)