地域別男女の格差

国原譜

現在の京都府南部を差す旧国名「山城」。…

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 現在の京都府南部を差す旧国名「山城」。古くは「山背」と記された。政治の中心地・平城京から見ると平城(なら)山の背後に位置するためで、平安遷都時に改められた。

 

 そうした歴史的背景や地理的条件から、最南端の「南山城」地域は古くから奈良とのつながりが深い。7世紀以降、南都の大寺と関わりを持つ寺院が次々と建立された。

 

 平安遷都後も木津川流域の山々が山岳修験の拠点となった。鎌倉時代には興福寺で学んだ解脱上人貞慶が、この地で戒律復興に努めたことで知られる。

 

 多くの古寺が戦禍を免れて残り、今も「仏教の聖地」で在り続ける。奈良と京都を結ぶ回廊的な地域でありながら、両都と「付かず離れず」の適度な距離があったからだろう。

 

 奈良国立博物館では現在、特別展「聖地南山城―奈良と京都を結ぶ祈りの至宝」を開催(9月3日まで)。保存修理が完成した浄瑠璃寺(木津川市)の九体阿弥陀像のうち2体を初公開するほか、南山城の寺院に伝わる仏像や寺宝を紹介する。

 

 その中には余り知られていない寺院も多い。涼しくなれば訪ねてみたい。(法)

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