歴史的評価は先になるが、参院選の応援演…
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歴史的評価は先になるが、参院選の応援演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相を巡り、その対応に議論が分かれ、故人を悼めるか気になる。
きょうから始まる臨時国会で、参院の正副議長が選出されるが、これは選挙後の予定通りの手続きだ。当初、安倍氏への追悼演説も予定されたが延期された。
そして閣議決定した国葬に対しても、反対の動きが出始めた。戦後は1967(昭和42)年の吉田茂元首相の例があるが、やはり批判の声も大きかった。
官公庁や学校などで午後から休みになり、全国各地でサイレンが鳴らされ、黙とうすることが求められた。国民全員が悲しみにくれたという実感はなかった。
「ばかやろう解散」でも知られる吉田氏のワンマンぶりは相当なもので、近年の小泉人気のような国民的な評価があったわけでもない。功績に対して、国葬となった。
それだけに、安倍氏の場合は、非業の死への国民の感情の大きさと、戦後長期政権の重さ、そして外国の評価が極めて高いことが国葬になった。当日どう迎えるかは、国民が判断したらいいだろう。(治)