橿原市に写真館を構える島田健太郎さんの…
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橿原市に写真館を構える島田健太郎さんのエッセー「写真の力」が、本紙文化面で昨年7月から連載されている。写真1枚を添えて島田さんが日ごろ感じたことをつづる。
毎年クリスマスに写真館を訪れる家族や撮影を生きがいにしている高齢の女性、手術を終えたばかりの自身の父親など、エッセーのテーマとなった写真に毎回引き込まれる。
今年5月に登場したのはコロナ禍の中で結婚式を迎えた新郎新婦。満開のサクラの下を2人が笑顔で歩く写真だった。
「写真には心をアップグレードする力がある。次の夢に向かって心を高揚させ、背中を押してくれる」と島田さんは書いた。
スマートフォンを使えば誰もがハイレベルな動画を撮れる時代だが、島田さんが動画にはない写真の力として挙げたのが、目に見えないものを写せること、作品から自由に感じること。
文化面がカラーでないので連載写真はいつもモノクロだが、余計に想像力をかき立てる。過去がよみがえり、未来を想像させるのも写真の力と島田さんは言う。これからどんな写真が登場するのか楽しみだ。(増)