リニア中央新幹線の全線開業と奈良市付近…
リニア中央新幹線の全線開業と奈良市付近駅設置を見据えた県の来年度予算案が示され、遠い先の話とも思えた事業が急に現実味を帯び始めた。
同新幹線は15年後の全線開業を目指しており、県は予算の編成に当たり、15年は県のこれからを考える上で決して遠い未来ではないと宣言。
この動きにタイミングを合わせたのか、長らく中間駅の誘致で建設場所をめぐり争う形になっていた奈良市と大和郡山市が共同歩調に転じた。生駒市も一本化に異存はないという。
後はJR東海の判断待ちだが、県はリニア駅設置に併せて大規模広域防災拠点と新たな関空接続線の整備という、大がかりな未来図も描く。
新線はリニア駅から南進して五條市、和歌山県を経由して関空に至るルートを構想。そして同線も活用してリニア建設の廃土を運搬、五條市に整備する防災拠点造成に充てる案だ。
ここまでくると実現が再び遠のくようで少々心もとないが県は本気だ。さらに大和平野中央スーパーシティ構想、京奈和自動車道の全線概成も15年戦略のうち。見え始めた未来から目を離さないように。(松)