約10年前、幕末の「天誅組の変」の取材…
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約10年前、幕末の「天誅組の変」の取材で初めて東吉野村を訪れた。村で最後を迎えた天誅組の志士のことを、まるで自分の身内のように語る村の人たちに感動を覚えた。
同村教育委員会は昨年、地域の歴史や言い伝えを記した冊子「東吉野春秋(抄)」を発刊。村の広報誌で連載したコラムを、阪本基義・前村教育長がまとめた。
同村の歴史は記紀の神武天皇伝説に始まり、中世には南北朝時代の北朝に神璽(しんじ)を返還したことで有名な小川氏が活躍。江戸時代には伊勢街道が村内を通り、多くの旅人たちでにぎわった。
冊子にはこうした歴史だけでなく、子や孫へ語り継がれた民話や郷土の偉人、年中行事なども掲載。バラエティーに富んだ奥深い内容だ。
もちろん、天誅組に関する話も多数掲載。三総裁の一人で土佐出身の吉村寅太郎をはじめ多くの志士たちについて語られ、村の人たちの天誅組への深い思いを感じさせる。
地域の歴史や文化は、そこに住む人たちの「誇り」になる。冊子は村の将来を担う子どもたちのために、残したい宝の一つといえるだろう。(法)