国原譜

年度が替わり、新たな一歩を踏み出す春は…

 年度が替わり、新たな一歩を踏み出す春は、新年同様、何か新しいことを始めてみようという気分になる。企業でも新規事業への着手が目に付く。

 清酒製造の長龍酒造(広陵町)は、クラフトビールづくりの醸造所を新設した。清酒醸造の技術を生かし、異業種間での商品開発も進めるという。

 同社は一時栽培が途絶え、幻の酒米とも呼ばれた県ゆかりの酒造好適米「露葉風」の復活に尽力し、この酒米を使った商品の生産、ファン拡大を推進した実績がある。今回の挑戦にも期待が高まる。

 事業や計画では時流を捉えた新たな発想や技術、行動などが大きく場面を動かすことがある。近年では動力、操作に対する考え、手段が飛躍した自動車業界や、民間参入で活性化した宇宙産業などが好例だ。

 県内でもクラフトビールに関する動きが各地である。だがまだ、固まりとしてのうねりにはなっていない。

 同社は酒を味わい、イベントができるスペースを開設する計画も持つようだ。こうした活動が各方面を刺激し、清酒発祥の地がクラフトビールでも名をはせる地になることを願っている。(智)

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