国原譜

家に古新聞がなければ随分不便だと思うが、…

 家に古新聞がなければ随分不便だと思うが、日本新聞協会が昨年9月から12月にかけて実施したモニターキャンペーンでは、購読を希望しない理由に「読み終わった後の処分に手間がかかるから」を挙げた人が1割ほどいた。

 きちんと積んでおかないと部屋が散らかって見えるし、古紙回収に出すのはかなり重い。それでも、である。

 日刊紙は翌日になれば古新聞で、破ろうが丸めようが、気兼ねなく使える。読み返すのに取っておくのもよし、社会を揺るがすようなニュースは記念にすることもできる。

 先日、五條市の市立西吉野小学校で新聞を使った出前授業を担当した。学校統合で3月末に閉校とのことで、伊勢湾台風や前回の東京五輪など、超古新聞のコピーも配って歩みを振り返ってもらった。

 児童らは手際よく記事を切り抜き、最近の新聞記事と比較しながら模造紙に貼り付けた。昔の新聞は字が小さく、カラー写真もなくて読みにくい。余白にはそんな感想も書き込んだ。

 文章が途中で切れていたり写真だけの切り抜きも、児童らの視点が隠れている。古新聞は、使える。(増)

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