国原譜

ああ、あの真ん中のランタンがそうか。今…

 ああ、あの真ん中のランタンがそうか。今年1月に奈良市で行われた巡回展示で見た聖火は意外なくらい小さく、それでいてとても輝いていた。

 両側には日本を象徴する花、サクラをモチーフにデザインしたというトーチと遠くギリシャから聖火を運んだ飛行機の模型が飾られていた。

 採火は昨年3月12日、日本到着は同20日。新型コロナウイルスが世界で猛威を振るう中、対策を巡って苦悩する選手や大会関係者と聖火も一緒に1年間を過ごしてきたことになる。

 そして今月25日には、あの火がトーチに移されていよいよ福島を出発。群馬や長野を巡り全国9番目で再び県へと訪れる。到着は4月11日。

 ただ残念なのは県内を走る予定だった車いすのアーチェリー選手、仲喜嗣さんの死。東京パラリンピック代表にも内定していたが、その日を迎えることなく先月7日に亡くなった。

 多くの人の手によって継がれる聖火リレーは平和や団結、友愛といった五輪の理想を体現し、大会への期待を呼び起こす役目を担うという。小さい火だがコロナ禍を乗り切る希望の光にもなってほしい。(松)

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