国原譜
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森…
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言が波紋を広げている。各方面から非難の声が強まり、国会でも取り上げられた。
その中で森会長の発言について「国益を損う」との声があったが、違和感を感じる。「外国から女性蔑視の国だと誤解される」との意味だと思われるが、本当に「誤解」なのだろうか。
わが国の女性の社会進出は国際的に大きく遅れていると言わざるを得ない。一昨年の世界経済フォーラムの男女格差指数では、わが国は先進7カ国で最低の121位だった。
森会長の発言に対し、その場にいた委員からは非難の声は上がらず、笑い声も上がったという。本人も周囲も冗談のつもりだったのだろう。
日常生活の中で同種の冗談が話されたとしても、恐らくとがめる人は少なく、恥ずかしながら筆者も聞き流してしまうかもしれない。こうした無関心さが女性に対する無意識の差別を容認し、社会進出を阻んでいる。
今回も森会長の失言で片付けて、責任を問うだけではいけない。現在の日本社会が抱える問題として考えるべきだろう。(法)
その中で森会長の発言について「国益を損う」との声があったが、違和感を感じる。「外国から女性蔑視の国だと誤解される」との意味だと思われるが、本当に「誤解」なのだろうか。
わが国の女性の社会進出は国際的に大きく遅れていると言わざるを得ない。一昨年の世界経済フォーラムの男女格差指数では、わが国は先進7カ国で最低の121位だった。
森会長の発言に対し、その場にいた委員からは非難の声は上がらず、笑い声も上がったという。本人も周囲も冗談のつもりだったのだろう。
日常生活の中で同種の冗談が話されたとしても、恐らくとがめる人は少なく、恥ずかしながら筆者も聞き流してしまうかもしれない。こうした無関心さが女性に対する無意識の差別を容認し、社会進出を阻んでいる。
今回も森会長の失言で片付けて、責任を問うだけではいけない。現在の日本社会が抱える問題として考えるべきだろう。(法)