国原譜

今年の節分は例年より早い2日だった。地…

 今年の節分は例年より早い2日だった。地球の公転の周期がちょうど365日ではないためで、2日となるのは明治30年以来124年ぶり。知らずに豆まきを忘れた人もいるのでは。

 今年は県内社寺で豆まきの「福は内」のにぎやかな声が聞けなかった。もちろん日付を間違えたわけではなく、新型コロナウイルス感染防止で参拝者の密集を避けるために節分行事の中止や規模縮小が相次いだからだ。

 毎年、大勢の参拝者でにぎわう大神神社や元興寺では豆まきを中止。興福寺でも「追儺会(ついなえ)」の鬼追い式を取りやめた。

 節分に限らず、コロナ禍のために各地で行事などの自粛に追い込まれている。東京や大阪などでの緊急事態宣言の延長も決まり、しばらく辛抱の日々が続く。

 古来、季節の分かれ目には病や災いなど、目に見えない「邪気」が入りやすいと考えられてきた。節分の行事は元々、そうした邪気を祓(はら)うためのものだ。

 にぎやかな豆まきなどはなかったものの、社寺では神仏への祈りは捧げられた。立春を迎え、コロナという邪気の退散を願いたい。(法)

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