地域別男女の格差

国原譜

一昨年退職した知人からの便りに、「図書…

 一昨年退職した知人からの便りに、「図書館を巡っております」とあった。冷暖房完備、入場無料の公立図書館は、時間に余裕のある人にとってはオアシスだろう。

 平日なのに図書館で1日中、勉強している中年男。それは就職しないで、学生時代からずっと超難関の司法試験に挑戦し続けている人だ。というような都市伝説があった。

 ところが今、コロナ禍で図書館に異変が起きている。感染予防対策のため30分、1時間と利用時間の制限があるところも。リタイア組も勉強組も長居できない。

 A町図書館の対策は徹底している。入館時の手指消毒、検温はもちろん、新聞、最新雑誌は、申し込みの上、使い捨ての手袋をもらい、慎重に閲覧する。まるで科学実験のようだ。

 B町図書館を訪れて驚いた。同町在住・在勤・在学の人しか利用できない。「町民税は払ってないが、この町で買い物したりして貢献しているのに」とぼやいたが、密を避けるためだろう。

 図書館の充実度が、その自治体の文化度バロメーターでは。コロナ感染が収まり、正常な運営に戻ることを渇望する。(栄)

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