国原譜

「都会では自殺する若者が増えている」と…

 「都会では自殺する若者が増えている」と歌ったのはシンガーソングライターの井上陽水だが、半世紀後の今も若者の自殺が増加している。

 警察庁がまとめた令和元年の自殺者数は、統計を開始した昭和53年以来最少の2万169人だった。しかし、10代の自殺は逆に前年の599人から659人に増えた。

 悩み多き思春期である。自ら命を絶つには、家庭や学校、進路などさまざまな原因があるのだろう。陰湿ないじめも後を絶たない。10代の心のケアを考えねばならない。

 全自殺者の中で、原因・動機を特定できたのは1万4922人。最も多かったのは健康問題の9861人で、経済・生活問題の3395人が続く。

 超高齢化時代を迎え、健康面の介護問題が大きくクローズアップされている。独り暮らしや、夫婦ともに高齢者となる老老介護など山積している課題をどう解決するか。

 コロナウイルス感染拡大が、観光、レジャー産業を中心に日本経済に大きな打撃を与えている。このまま大不況となれば、経済的な理由による自殺者の増加が危惧される。早急に対策が必要だ。(栄)

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