国原譜

自分の番号がホームページで確認された瞬…

 自分の番号がホームページで確認された瞬間、こみ上げてくるものがあったろう。共に受験戦争を戦ってきた家族も、報われた苦労にほっとしたかも。

 県内公立高校の合格発表が一斉に行われた。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、学校での掲示はなく、歓喜を爆発させる光景はなかった。

 今回は感染症の問題があったが、合格発表の形はこれから変わっていくのかもしれない。春を呼ぶ年中行事も、ネット時代にふさわしいものになっていく。

 かつては本紙も、全合格者の氏名を掲載してきたが、時代の要請の中で取りやめた。全高校に合格者名簿を頂きに行き、本社に舞い戻って、名簿打ち作業。

 仕上がった名簿の校正を深夜まで行い、1年で一番忙しい日でもあった。翌日の紙面に合格者氏名が掲載され、本人と家族が喜びを分かち合う姿に思いを寄せた。

 中学生のページの編集長の時、「無念の涙を流した友がいることを忘れるな」と訴えた。義務教育を終えた初の試練だ。落ちた人も、これからの人生だ。コロナ禍も必ず乗り越えられるように。(治)

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