国原譜

有名な演歌歌手が若いころ、弟が私立の医…

 有名な演歌歌手が若いころ、弟が私立の医科大に入学するため、銀行に融資を申し込んだ。新鋭とはいえ名前もそこそこ売れていたのだが、けんもほろろに断られたという。

 筆者の弟は大学生時代、自動車を購入するため某銀行にローンを申請した。受け付けた行員から親の職業を聞かれ、農業と言ったら「それじゃダメだなあ」と。

 それを聞いた父親が、取り引きのあった、その銀行の支店に怒鳴り込んだ。「農業だったら貸せないのか。職業で差別するのか」。担当者と支店長が陳謝したそうだ。

 ともに数十年前の話なので、現在はどうか知らない。しかし、定期的な報酬が見込まれる会社員、公務員に比べ、収入が安定しない職業が、融資、カード審査などで不利な点があるのは否めない。

 コロナウイルスの感染拡大防止のため、イベントの中止が相次いでいる。出演者、スタッフらは無収入どころか、多くの負債を抱えなければならない場合も。

 未曾有の災厄である。国もフリーランスへの支援を打ち出しているが、金融機関をはじめ国民は「助け合い」の精神を持ちたい。(栄)

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