重そうな書類の束を抱えて県議会議員が委員会室へと集まってくる。先に着席している部課長らも机に資料を積み上げ、答弁準備に余念がない。

　今週から始まった同議会の予算審査特別委員会での風景。議会改革推進会議ではペーパーレス化も検討されているが、実現はまだ遠そうだ。

　ノートパソコンより軽便なタブレット端末が一つあれば、膨大な情報を簡単に持ち運び閲覧できる時代。一部の紙媒体は残すにしても、議会はもっとICT活用に取り組まないと。

　新型コロナウイルスの感染防止策として注目されている在宅勤務やテレワークも、その意義を論じる議員がデジタル苦手ではまずいだろう。

　技術に関する知識や機器操作の習熟度もある程度は必要だろうが、まずは情報通信技術に親しみ、仕事や暮らしの中に受け入れること。努力するより慣れてもらえればと期待する。

　ICT化対応で、新型コロナウイルス対策の関連情報をオープンデータとして提供する東京都のサイトが評価を集めている。議員はもちろん県も積極的に委員会審議の改善から始めてみてはどうろだう。(松)