国原譜

60歳以上の高齢者でないと分からないか…

 60歳以上の高齢者でないと分からないかもしれないが、あの感動が再びという思いだ。東京オリンピックの聖火リレーの概要が発表された。

 前回の昭和39年の時を思い出す。北は北海道、南は鹿児島から各2ルートでスタート。各県の走者は東京を目指して聖火をつなぎ、全ての府県を駆け抜けた。

 奈良には開会式の13日前の9月27日に和歌山県から五條市に引き継がれ、金剛山の麓を走り、御所市から橿原神宮前、田原本町、天理市を駆け抜けた。

 そして奈良市入りして興福寺五重塔前を走り、県庁に到着している。翌日は雨模様の中で、東大寺を通り、そのまま北に向かって、京都府に引き継いだ。

 五條市から奈良市までの沿道には、老いも若きも詰めかけて、走者に声援を送った。日本全国、同じような熱気と興奮が見られ、ナマのオリンピックに触れた。

 最終走者は広島で原爆が投下された、その日に生まれた坂井義則さんだった。競技だけでなく、オリンピック、そしてパラリンピックを通じて、一人一人にいつまでも記憶に残るドラマがあってほしい。(治)

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