国原譜
奈良市西部に位置する4世紀後半築造の富…
奈良市西部に位置する4世紀後半築造の富雄丸山古墳。周囲を住宅地に囲まれた公園の一角にあり、一見しただけでは副葬品が重文指定された国内最大の円墳とは気付かない。
先日、市教育委員会の調査により、「斜縁神獣鏡」と呼ばれる銅鏡の破片が出土。当時は貴重だった中国製の鏡で古墳の被葬者の強大な力を示す品だ。
実際に破片を発見したのは、市民らを対象とした発掘調査体験会の参加者だったという。見つけた人にとっては何ものにも代えがたい貴重な思い出になっただろう。
見つかったのは昭和47年に県教委が1度調査した墳丘部の頂上部だった。前回は周囲の開発に伴う緊急の調査だったので見落としがあったのかもしれない。
しかし、その時に掘り出した遺構の土をしっかりと埋め戻し記録を残したことが今回の発見に繋がった。前回の調査がいい加減だったわけではなく、限られた時間の中で丁寧な調査を行った証拠だといえる。
遺構保存と市民への遺跡公開による新発見。国政を揺るがす「桜を見る会」問題と同様、保存と公開の大切さを示している。(法)
先日、市教育委員会の調査により、「斜縁神獣鏡」と呼ばれる銅鏡の破片が出土。当時は貴重だった中国製の鏡で古墳の被葬者の強大な力を示す品だ。
実際に破片を発見したのは、市民らを対象とした発掘調査体験会の参加者だったという。見つけた人にとっては何ものにも代えがたい貴重な思い出になっただろう。
見つかったのは昭和47年に県教委が1度調査した墳丘部の頂上部だった。前回は周囲の開発に伴う緊急の調査だったので見落としがあったのかもしれない。
しかし、その時に掘り出した遺構の土をしっかりと埋め戻し記録を残したことが今回の発見に繋がった。前回の調査がいい加減だったわけではなく、限られた時間の中で丁寧な調査を行った証拠だといえる。
遺構保存と市民への遺跡公開による新発見。国政を揺るがす「桜を見る会」問題と同様、保存と公開の大切さを示している。(法)