国原譜

聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥に通ったとされ…

 聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥に通ったとされる古道を歩く「太子道をたずねる集い」が今年も22日に行われた。盆地を斜めに走る古道は筋違道(すじかいみち)と呼ばれ、当時と同じように歩いて遺徳をしのぶ。

 法隆寺を基点に、11月は飛鳥への「小墾田宮(おわりだのみや)ルート」、2月は聖徳太子の墓所がある大阪府太子町の叡福寺へ。平成9年に始まり、四半世紀続いてきたが、令和3年を最後に休止するという。

 同年は聖徳太子没後1400年の御遠忌に当たり、節目を機に区切をつける形だ。多いときで200人ほどいた参加者も、最近は50人ほどにとどまっていた。

 歩行距離の長さや参加年齢の規定が影響したようだが、毎年は無理でも何かの節目にその年限りで行うのもいい。

 車で通り過ぎるのと違い、歩くことで得るものは大きい。距離感はもちろん、気候や河川の位置、景色の変化など、思わぬ発見があるかもしれない。

 途中の三宅町では歓迎行事もあり、聖徳太子が沿道の町をつないでいたようにも思う。行事は終わっても、その縁は切れないようにと願う。(増)

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