地域別男女の格差

国原譜

凶器はより力の弱い者に向かう。青森県八…

 凶器はより力の弱い者に向かう。青森県八戸市で小学6年生の女児が下校途中にカッターナイフで首を切られた事件は、市立中学校の男子生徒が逮捕された。

 結果の重大性に対して「人を殺してみたかった」という動機はあまりに軽い。女児の傷は最大で深さ1センチに達していた。命に別条がなかったのは奇跡だろう。

 男子生徒は犯行を後悔しているというが、利己的な言葉にすぎず、女児の心に与えた傷は取り返しがつかない。

 加害者の目が自分より力の弱い者に注がれるなら、小学生や幼児は最も被害者となりやすく、社会を挙げて守らねばならない。

 奈良市の小学校1年生、有山楓ちゃんが殺害された事件は、17日で発生から15年となった。父の茂樹さんが県警を通じて公開した手記には、癒えることのない悲しみとともに、「子ども達の笑顔が絶えない社会であることを心より願います」と記されていた。

 楓ちゃんの事件以降、子どもを守る取り組みは格段に進んだ。それでも凶悪な事件は後を絶たない。子どもの笑顔が絶えない社会。17日はその意味を改めて考える日となった。(増)

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