【衆院選2024】ラストサンデー 各党「大物」も奈良県内で支援訴え 自民・高市氏 「日本を強く豊かに」
衆院選の投開票(27日)に向けて最後の日曜日となった、20日、奈良県内3選挙区の候補は県内各地を駆け巡り、声をからして支援を訴えた。自民党総裁選で石破茂首相に決選投票で敗れた高市早苗・前経済安全保障担当大臣ら、党首クラスの「大物」の県内入りも相次ぎ、候補者とともに街頭に立って支持拡大を図った。
自民党の高市氏は、奈良市の近鉄大和西大寺駅前と生駒市の近鉄生駒駅前で、県1区の党候補者の応援演説を行った。大和西大寺駅前には約1200人、生駒駅前には約1000人の支援者が集まった。
大和西大寺駅前でマイクを握った高市氏は、「日本列島を強く豊かに」と訴えた上で、「今、本当に大事なのは日本の国力をしっかりと強くすること」と強調。国力を強くするためには、「経済成長が必要」と指摘し、「需要が供給を上回る状況をつくらなければならない」と話した。
防災対策や食料自給率・エネルギー自給率の向上、健康医療安全保障の必要性も訴えた。この後、生駒駅前に移動して、再びマイクを握って支持を訴えた。
この後、高市氏は自身の選挙区である県2区内に移動。夕方にはJR大和郡山駅前で、地元の首長らも参加して街頭演説を行った。
県2区には、前職の高市氏のほか、日本維新の会の新人服部知佳氏、共産党の新人池田英子氏、立憲民主党の新人尾崎充典氏が立候補している。
手取り増やす政策を 国民民主・玉木代表が党の方針説明

国民民主党の玉木雄一郎代表は同日、奈良市の近鉄奈良駅前で街頭演説を行った。「奈良の選挙区に候補者を立てられなかったのは残念」と前置きし、衆院での党単独法案提出が可能となる21議席獲得のため「政党名を書く2枚目の投票用紙(比例代表)には略さず『国民民主党』と書いてほしい」と支持を求めた。
玉木氏は、選挙の争点の一つに「政治とカネ」を挙げ、自民党に対し「裏金問題ではなく脱税の問題だ」と批判。「まともに税金を払わない人たちに、皆さんの払ったお金の使い道を決める権限をこれからも与え続けていいのか」と訴えた。
また、党として法案提出を目指す「手取りを増やす経済政策」について説明。所得税が発生しない年収の壁を「103万円」から「178万円」に引き上げる課税対象額の見直しによる減税で、全ての人の手取りを増やす▽ガソリン税の特例税率(旧・暫定税率)を廃止することで物流コストを下げ、物価高騰を抑える―の二つを挙げた。
財源については「昨年8月と今年8月とで比べると、国の税収が1年で25.8%も増えており、取り過ぎている税金を返すだけだ」と主張。「国の懐を豊かにするためではなくて、国民の皆さんの懐を豊かにするために政治はある」と力を込めた。