万博館プロデュースの河瀬さんと近鉄がコラボ電車お披露目
「大阪・関西万博」(2025年4月13日~10月13日、大阪・夢洲)で各界の最前線で活躍する8人のプロデューサーが主導するシグネチャーパビリオンの一つ、「Dialogue Theater-いのちのあかし-」に協賛した近畿日本鉄道のラッピング電車「Dialogue Train」が17日、奈良市尼ケ辻北町の西大寺車庫で報道関係者にお披露目された。きょう18日から、奈良線の近鉄奈良-大阪難波間などで運行される。
同パビリオンは奈良市出身の映像作家・河瀬直美さんがプロデュース。対話を通じて、世界の至るところにある分断を明らかにし、解決の試みる“実験場”と位置付ける。
お披露目会には河瀬さんのほか、2025年日本国際博覧会協会の石毛博行・事務総長、近鉄グループホールディングスの若井敬社長らが参加。若井社長は「大阪・関西万博をより身近に感じてもらい、開幕に向け機運を高めたい」などとあいさつした。
ラッピング電車は6両1編成で、車両全体をパビリオンのモデルルームと捉え、外観は明るい黄色を基調にこれまでの近鉄にはない配色で目を引く。車内は新たな発見につながる問いかけを記したポスターなどを掲示している。
学生時代、通学で奈良-難波間を利用していたという河瀬さんは「電車は記憶という目に見えないものも運んでくれる」とした上で、車窓から見える平城宮跡や夕刻、大阪平野に沈む夕日の美しさが印象深いと懐かしんだ。